施工事例レポート
CASE REPORTS

国道20号日野市多摩平(2)電線共同溝路面復旧工事|(東京都)

工事背景

東京都心から西へ30~40kmに位置する日野市。近接する八王子市と共に、多摩地域の中で最も人口が集まっているエリアで、都心のベッドタウンとしての人気も高く、長きにわたって人口が増加し続けています。

この地域と都心とを結ぶ大動脈のひとつに、国道20号線が通っています。東西方向の主要な幹線道路であり、圏央道高尾山ICや中央道八王子ICへアクセスできることから、都市物流のインフラとしても重要な役割を担っています。

ゆえに交通集中による慢性的な渋滞が多発することでも知られた道路であり、その解消をメインに段階的に機能向上が図られています。本工事も、日野バイパス(国立市・立川市・日野市・八王子市の4市をつなぐ8.1km)の電線共同溝工事の完了に伴って、車道と歩道の復旧工事を担うものでした。

施工にあたっての課題

本工事の現場周辺は、マンションなどの住宅をはじめ、学校や病院などが集中しており、日常的に子供たちや高齢者が利用する道路となっていました。そこで、なによりもまず、通行者の安全確保が最重要課題として持ち上がってきました。

加えて、沿道の住民や店舗などには、電線共同溝工事から引き続く長期間の施工と受け止められるため、騒音や振動の対策を講じることも、強く求められました。

また、歩道部の平板ブロック舗装に関しては、先述した子供たちや高齢者の利用を考慮し、既存の歩道にあった勾配を緩やかにして、誰もが歩きやすいバリアフリー化も視野に入れた施工が不可欠です。併せて、施工中の歩道開放時に段差のない設えや、平板ブロック化工時に出る粉塵対策も求められました。

それら課題を前に「機能的で美しい仕上がりを左右するのは、事前の段取りの中身。近隣の住民のみなさんや利用者のみなさんへの周知徹底はもちろん、例えば資材を降ろす場所決めひとつとってみても、安全で作業のやりやすい場所を確保できるかどうかで変わってくるものです。図面確認や現地調査の段階から、気を引き締めて取り組みました」と、本工事の責任者である戸田道路の相馬は語ります。

導入した技術や工夫

本工事に臨んだ戸田道路では、まず沿道を中心に施工前から施工中にわたって広報活動を頻繁に実施。どんな小さな問合せでも、何かあれば都度、誠実に対応していきました。

その上で、歩道部の平板ブロック舗装では、現地調査の結果から横断勾配を1%以内に抑える独自のバリアフリー計画案を打ち立てて提案。さらに、降雨時などに水はけが悪くならないよう、透水性平板ブロックを採用し、既設の歩道舗装を切削・掘削後に新たな路盤を構築する際、その路盤下の砂の層にまんべんなく路面の水がいきわたるよう設計して、施工を実施しました。

施工中においても、平板ブロック敷設作業の前に歩道を一時開放する際、仮舗装やマットを敷くのではなく樹脂パレットの設置で対応。段差を最小限に抑えながら、費用対効果の高い手法で順調に工事を進めていきました。

「それでも、足元の見通しが悪くなる夜中に、誰かつまずいて転んだりしないだろうかと不安になり、施工中は現場の事務所に泊まり込んで、深夜にも見回りに出ましたね」と相馬は振り返ります。

加えて、日中に平板ブロックを加工する際も、作業時に発生する騒音や粉塵対策として防音パネルと集塵機を活用。現場が散らからないよう最大限配慮するスタイルで取り組んでいきました。

また、施工期間中に夏季を迎えるため、現場スタッフらの熱中症対策として、ミスト扇風機を設置した休憩場所を設けていたのですが、子供たちや高齢者のみなさんの通行が多いこともあり、一般向けにも休憩場所を開放。他にも地域の夏祭りの警備や交通誘導の役目も買って出るなど、地域のみなさんとの交流を深め、施工への理解を深める動きも忘れませんでした。

取り組みの成果

完成後の出来栄えを褒めてくださる沿道沿いや地域のみなさんの声が、なによりの評価となった本工事では、既設の歩道を日々、切り回し、仮歩道を設置しながらの施工となりました。また、先に進められた電線共同溝の工事で、歩道下に共同溝などの埋設物があったため、本工事で干渉しないよう細心の注意を払いながらの作業となりました。多くの注意点をはらむ中、周辺地域や利用者への影響を最小限に抑え、無事故無災害で無事に完工に導いています。

「この現場もそうですが、自分たちが手掛けた道路などが、インターネットの地図検索サービスでいつでも目にすることができるんですよ!やっぱり、嬉しいですよね。実際にカタチとして残り、ちゃんとみなさんの役に立っているんだなと実感できるのは。同時に、いろんな道路工事を体験するたびに、技術ノウハウが自分の中に残っていきます。回を重ねるごとに、道路や舗装のオーソリティに近づいていく悦びも、この仕事ならではです」と話す相馬。その想いは、戸田道路で働く社員=仲間たちの総意でもあります。



路盤工完了後、樹脂パレット設置



平板ブロック切断時、集塵機使用



樹脂パレット設置し、歩道を一時開放



平板ブロック切断時、防音パネル使用



平板ブロック敷設状況



施工完了


工事概要

分野
舗装工事

採用した工法・技術
歩道平板舗装

本工事の担当拠点・代表技術者
東京本社 相馬 和也

本工事の発注者
国土交通省 関東地方整備局

本工事の工事エリア
日野市多摩平

本工事の工期
2016年2月27日~2016年10月31日

歩道平板舗装の工事概要
工事延長
2166m
切削オーバーレイ
5410㎡

平板ブロック舗装(歩道部)
4671㎡



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